カンボジアへの日系企業の進出動向

ここ数年、中国やタイのカントリー・リスクに嫌気から、生産拠点を集中して構える事業リスクを軽減するために、中国やタイ以外に拠点を確保する傾向が高まっています。拠点増加のためのコストを下げることも考慮し、政治的・地理的・文化的差異が小さいカンボジアが移転先として注目されています。

日本からカンボジアへの直接投資額は、中国や韓国と比較した場合、まだまだ低い状態が続いています。一方で、カンボジアの商業省(Ministry of Commerce)の発表によりますと、日系企業会社の登録数は、2013年:195社、2014年:246社を超えております。商業省のデータを裏付ける様に、カンボジア日本人商工会(JBAC)の急激に増加しており、日系企業の進出ラッシュが続いてます。
日系企業会社登録数 カンボジア日本商工会議所 2011年に商業省とJBACの登録数が共に急激に増加しています。理由として、2011年12月にミネベア(小型モーター)の自社工場を稼働させたことが、大きく影響しています。その後、住友電装(自動車用ワイヤーハーネス)、矢崎総業(自動車部品)やデンソー(自動車部品)が次々と工場を稼働させました。

以前は、無理なくリスク分散を行う海外拠点の1つとして、カンボジアが選ばれて来ました。ここ最近では、中間所得層の増加に伴い、個人消費の活発化が見込まれるカンボジアでは、日系の飲食業や小売業の進出が増加してます。

カンボジアへの日系企業の投資傾向

多くの日系企業は、生産・販売両面で東南アジア地域内複数の拠点展開を行っています。そして、既存生産拠点を有効的に活用し、経済発展を続けるメコン諸国(カンボジア・ベトナム・ラオス・ミャンマー・タイ)を一体して考え、内需ビジネス展開を含めた域内戦略の再構築を本格的に進めています。

そして、メコン川諸国内に残された数少ない投資フロンティアの1つで、タイとベトナムに挟まれるカンボジアは、日系企業にとって非常に魅力的な投資先です。カンボジアの外国投資に対する法律は、他のASEAN諸国と比べても緩く、又、外国企業に対する出資率の制限が存在しないため、外資100%での会社設立が可能です。

特に、カンボジアは、資金送金に関する規制がなく、輸入品の代金、ロイヤリティ等、利益、資本金を外国に送金することを認められています。これらの投資メリットから中堅・中小企業の生産業や飲食、ホテル、不動産関連等などサービス業の進出加速が考えられます。

現在、カンボジアへの日本からの直接投資額は、中国や韓国と比較すると低い状態が続いています。今後、賃金の高騰が深刻化するベトナムに続く投資先として、経済自由度の高まりを背景に直接投資額が増加して行くと判断されます。

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